インスタント食品会社のパーム油問題への対応状況

 

「パーム油問題への対応すごろく」は、各社のパーム油問題への対応状況を、競馬に見立ててすごろく風に示したものです。対応状況の内容は、各社からのアンケート結果に基づいています。

ゼッケン番号は、お菓子会社を含めたグループ会社全体での売上高の高い順となっており、ゼッケン番号が小さい企業ほど、それだけグループ会社全体として多くの売上がある会社ということです。

この対応すごろくのスタートラインは、企業としてパーム油を購入する上での一定の基準を示した方針=調達方針を公表しているかどうかに設定しています。その基準には、森林破壊や人権侵害などの環境問題や社会問題を引き起こしていないことや、プランテーション開発等において違法性のないもの、認証制度に合致したものなど様々なものが含まれます。

さあ、リードしているのはどこでしょう?

インスタント食品のすごろく
【対応状況を印刷用PDFで見る:6.5MB】

総評:インスタント食品会社にも、急ぎ対応望まれる調達方針策定

 

インスタント食品会社編には、即席麺、レトルト食品、冷凍食品の分野で10位内にランクインしているとされる企業をリストアップしました。

パーム油問題への対応で最も進んでいるのは、味の素さんです。味の素さん(ゼッケン2番)は、資料によると、日本のレトルト食品2位と冷凍食品3位であり、海外展開では即席麺も行なっているグローバル食品企業です。このすごろくでは、お菓子メーカーのネスレさんに並ぶ水準となっており、日本のインスタント食品企業の中では、飛び抜けた状態にあるようです。
さて、二番手は、即席麺の「マルちゃん」ブランドの東洋水産さん(ゼッケン10番)です。米国NGOであるRANの働きかけで取り組みを開始して調達方針を策定し公表しています。ただ調達方針の内容はRSPO認証レベルにとどまっていて、課題はありますが、パーム油問題への対応レースのスタートは切っています。三番手は、冷凍食品8位のニチレイ(ゼッケン8番)さんです。調達方針を持っているとのことですが、公表には至っていないとのことで、スタートラインに頭が差し掛かった状態です。
スタート直前にいるのは、JTの子会社となっている冷凍食品売上1位のテーブルマークさん(ゼッケン1番)です。テーブルマークさんの前身は、加ト吉です。現在はJTの子会社となっているので、ロゴにはJTさんを掲載しました。
次は、冷凍食品4位のマルハニチロさん(ゼッケン4位)となっています。パーム油の認証制度のRSPOについては担当者レベルでは、ご存知でした。ただ残念ながら、まだ調達方針の策定には至っていません。
それ以外の企業の方々には、残念ながら、今回はご回答をいただけませんでした。

今回のアンケートを機会に、どこでどのように生産されたパーム油なのかを確認するサプライチェーン管理や調達方針採用に取り組んでいただければと思っております。

日本のインスタント食品会社も頑張っていただけるよう、応援しましょう!

皆さんも、お気に入りのインスタント食品会社に応援メッセージを送ってみましょう!

 

「パーム油が何に入っているか知りたい」に賛同いただいた皆さんの多くは、おそらく企業にメールを送付したことはないと思います。自分一人がメールを送付したところで、大企業は全く意に介さないのではないかと思うかもしれません。しかし、お客さまからの応援や激励のメッセージやお願いメッセージは、少人数であったとしても、企業にとっては実は非常に大きな影響力があるようです。お客様窓口に問い合わせをしたことで、一斉に問い合わせに沿った対応がされたこともあったそうです。

さあ、皆さんも、問い合わせをしてみましょう。
各社への応援メッセージはこちらから→ 各社への応援はこちらからどうぞ。※なお、今回の対応状況すごろくは送付させていただいたアンケートへの回答に基づいています。よって回答内容が実際の状況と合致しているのかどうかについては、当方では確認しているわけではありませんので、ご了承ください。今後の情報収集により変更すべきと判断した場合には修正をさせていただく場合もあります。
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